自分が自己中心的な生き物だなんて 誰に言われるまでもなく知っていたけど 「あなたって自己中心的な生き物だよね」って 他人に言われて 初めて傷つく そして(人間は理解の足りない生き物だ)と解そうとすると 不意に「外気」に触れた時 それは自分だけなのだと知って また 傷つく やがて傷つくのが怖くなり (自分はどうせ落魄れた生き物だ)と守りに出ようとする 矛が怖い 真実・現実・事実の「矛」が怖い だから私は盾で守る 合理化・逃避・退行の「盾」で守る しかし―― 「実に脆い盾だ」 その一言で簡単に防御壁は崩壊してしまうのだ 私の盾は 矛には役不足だったようで その刀身は盾を砕いて 無防備な私に突き刺さった 傷口から溢れ出る血は 「外気」に触れ やがて黒くその身を汚す もしくは「守る」のか まるで外気に侵されてゆく様を見てるかのようだった 矛は急所を外し 傷はやがて塞がる 血は多少失えど また私の「内」で生成される そして枯渇を防ぐのだ 矛が急所を貫きこの息の根を止めるまで (人間って殺し合う生き物だ) 要は「血」が赤いか それ以外かというだけの違い
〔2006,03,26/散文詩〕