穏やかに かつ、確実に 薄汚れていく時間の中で 投げて ぶつけて 割って 切り刻んだとしても 歩みを止めないものもある。 穏やかに かつ、確実に 薄汚れていく着衣を脱いで 破いて 踏んで 潰して 切り刻んだとしても 手放せないものもある。 穏やかに かつ、確実に 薄汚れていくワタシに出会って 殴って 蹴って 壊して 切り刻んだとしても 止めを刺せないものもある。 穏やかに かつ、確実に 薄汚れていく瞳の奥で それでも微かに甦(よみがえ)る。 記憶さえも逃せないもの。 誰が言った。 誰が唱えた。 誰が呪った。 「消えてなくなってしまえ」 などと
〔2006,08,09/散文詩〕