安易にしてしまった選択だったけど
結果（いま）　それは自分を
前のより更に小さな箱の中に閉じ込めた事になるのかしら
他より断然良い道だと　あの時は思って
でも短慮過ぎたのかもしれない
だって結果（いま）　こうなる事を
あの時の私は予見できなかったのだもの
わかっていたらなんて　考えるべきじゃないけど
もしわかっていたなら　わたし　どうしていたかしら

一時的な逃走衝動だったのよね　今思えば
手を引いてくれる人がいたもの　抗う理由が見当たらなかった
これじゃあ何ひとつ違わない
せっかく外に出して貰えたのに　また別の檻へ迷い込んだようなものじゃない
前とは違う　けれど結局窮屈なのよ
変われたと思った　けれど結局同じなのよ

檻は前のより広いかもしれない
けれど脱出のチャンスを一回逃したのだとしたら
可能性という点で　私の足元はどんどん狭まっている

〔2007,05,04/散文詩〕